ほとんどのICOが期待外れに終わる理由

ほとんどのICOが期待外れに終わる理由

仮想通貨における一撃必殺の奥義ICO(株で言うところの新規公開株です)はトークンを最安値で購入出来る事から2017年は高い人気を誇りました。9月に中国を皮切りに韓国やアメリカなど規制を強め、勢いは失速しましたがそれを考慮したとしても上場銘柄は軒並み価格が高騰しICO参加者はだいぶ儲かったのでは無いでしょうか。今回はそのICOに関してお伝えいたします。

ICOは儲かる?

結論から言えば現時点では儲かると思います。というのもビットコインが頭を打つようになり、仮想通貨投資家がこぞってアルトコインに流れているため、時価総額が低い通貨は高騰し続けています。その点においてICOは最安値で購入出来るのですから、上がった時のインパクトは大きく数万円でも大金に化ける事は全く不思議ではありません。地合いはとても良いと思います。

ただし、ここには一つ絶対的な条件があります。その条件とはICOを実施するプロジェクトに将来性がある場合、という事です。そしてここで言う将来性とは、株などとは異なりプロダクトやサービスの良し悪しで図るものではありません、馬鹿馬鹿しいと思うかもしれませんがICO後に店を畳まないか否かという事なのです。会社の成長性や収益性などは考える必要が全くありません。この人たちはドロンするか否かが一番重要な指標なのです。

スタートアップが大金を手にする危険性

ICOを企画するプロジェクトは殆どがスタートアップレベルの企業・チームだと思います。その彼らがICOを行い上手くいって大金を手にしたとします。その際に彼らが考える事は何でしょうか。答えは2つでさっさと切り上げて大金を手に悠々自適の日々を送るか、騙し騙し当たり障りの無い事業を継続するかです。

私たちで考えて見ます。億り人を皆さん目指してらっしゃると思いますが、ではそれが実現した場合どうしますか?恐らく殆どの方が仮想通貨から足を洗い投資とは無関係な場所で悠々自適な生活を送るのでは無いでしょうか。

例えばサラリーマンの方であれば退職をして、ご家族と多く触れ合える時間を作ると思いますし、趣味や行いたい事業がある人であればそれを始めるという事もあるでしょう。要は現時点の仕事に何も求めず、さっさと自分が主体となって好き勝手やれる環境に行くという事です。そしてこれはICOプロジェクトにおいても当て嵌まると思います。10億円を手にした場合モチベーションを持って今の仕事が出来ますか?

ICOを行うプロジェクトは殆どが少人数のスタートアップです。そのためもし膨大な金額をプロジェクトが集めた場合、少ない人数で山分けできるのです。これによりプロジェクトメンバーは一気に資産家の仲間入りを果たします。

その彼らが真剣にプロダクトやサービスを開発しようと思うでしょうか、この点かなり疑問が残ります。特にトークンなどは投資家に対し何の責任も負いませんので逃げたところで買ったヤツが悪いと開き直られたら何も言えません。但し社会的な制裁、つまり詐欺師である、などといった悪評を立てられる事は容易に考えられます。そうなるといちいち面倒くさいので、前述した当たり障りの無い事業を行い続けるという道を選ぶ事もあります。というか殆どのプロジェクトはこの道を選ぶでしょう。そうしてやる気を失った、ただのアリバイ作りとしてのプロジェクトが存在し、トークンはジリジリと価値を下げ続けてしまうというのが殆どのICO案件の末路では無いでしょうか。

そのように考えるとICOを選定する際に一番気にしなければならないのは事業継続性(意思)があるか、否かです。それにはホワイトペーパーを読み解くのは必須ですが、それだけでは駄目です。強制力が無ければいけません。

強制力とは、それを継続し発展させないと事業者として旨味が無いという圧力の事です。それがあればあるほどICO案件の制度は高まります。ではその強制力が働くICOとは何でしょうか。分かりやすく言えば以下の通りです。
①大規模事業
②広めれば広めるほど利を得る事業

具体的には①は大規模の人員をかけている(主に大企業が主体となった)プロジェクトで②は取引所が発行するトークンです。前者は人的リソースを割いている分一人当たりの収益が低いため、後者は取引所ビジネスの収益性は高く、非常に美味しいビジネスであるため手放したくないという力学が働くためです。この強制力こそがトークンの価値を高める条件です。強制力以外で考えられるのはfacebookやgoogle、amazonを超える企業を作りたいという考えを持ちながら卓越した頭脳とスキルを持つ本当の意味での天才が存在するチームになりますが、それを探し当てるのは正直難しいと思います(イーサリアムICOが最後かと)。それこそギャンブルです。

もしあなたに潤沢な資金があり、何でも良いという状態であれば期待値が高そうな話題になるICOを選択すれば良いと思います(そうしてそれが実は上手くいってたりするのが難しいところですが)がもし資金を増やしたいということであれば、探し当てなければ行けません。

まとめ

以上長々と書きましたが、簡単にまとめるとICOは金儲けしか頭に無いプロジェクトが殆どであるという事です。ですので購入を検討される際の指標としてはそれがリリースされた時点でドロンされるか否かという点のみ気をつけて購入されると良いと思います。

残念ながら仮想通貨は現状金になるという認識が広まっています。儲け話には悪い人たちが擦り寄って来るのは当たり前ですから、もし何か分かっていないのであれば無闇に手を出さないという選択もおススメします。右も左も分かっていない状態の人をターゲットにしている人たちも大勢おり、投資金額が返ってこないのみならず、フィッシングサイトなどに引っかかり取引所のウォレットから手持ちの通貨が丸ごと引き出されてしまったという事につながる事もあります。

そうしたリスクを鑑みると、日本産であり大規模なプロジェクトで動くICOは絶対に買い、というのが私の考えです。もちろん海外発のICOのインパクトが大きいのは重々承知しておりますが、やはりリスクを考えると難しいかなと思います。以上はあくまでも一つの意見ですのでご参考まで。

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